勝手に観光大使大倉さんと歩く レトロでグルメな加計本通り商店街の旅【後編】

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甘いもの好きの大倉さんと歩く加計本通り商店街は、おまんじゅうに鯛焼きにケーキにと、そそられるお土産が続々登場する甘美なストリート。
でもそれだけではありません。歴史好きにはたまらない古い神社や見応えのある文化財もあるようですよ。活版印刷の世界に浸れる、大倉さんが営む加計印刷の秘密の部屋にもご案内していただきました！

天井いっぱいの吸い込まれるような絵画を
寝転がって見上げる「長尾神社」

ライター天野：大倉さんの加計印刷から、ゆっくり5分ほど歩いてきましたね。あれ、なんだかかっこいい建物がある！

大倉さん：ここは「日新林業加計出張所」ゆうとこなんじゃけど、今の広島銀行の前身の、芸備銀行の支店やったんよ。大正時代に建てられたものでね、今は文化財にされとるんよ。

ライター天野：へえ〜！どうりで造りが立派なわけだ！商店街を歩いていると、建築が好きな人にはたまらないような建物をいっぱい見つけられますね。

大倉さん：そうそう、もし建築とか歴史が好きじゃったら、「長尾神社」は絶対行ったほうがええね！いまから案内するで〜！

大倉さん：ほら、ここにこがぁしてあがって、こがぁして寝転がってみんちゃい！

ライター天野：えええっ大倉さーん！？ちょっと大胆すぎませんか！？

大倉さん：ええけえ、ええけえ！寝転がってみんちゃい！

戸惑いながらも大倉さんに習って寝転がってみると、天井に広がるは美しい絵の数々。引き込まれるような龍の絵に、しばし見入ってしまいました。本殿には天井以外にも数々の絵が飾られ、古いものでは江戸時代に描かれたというものも発見。歴史好きの方ならぜひ、気さくな宮司さんにご案内いただくのをおすすめします。御朱印ガールは御朱印帳もぜひお忘れなく！

キュートな建物に今もひっそりと隠れる
「秘密の独房」をご案内

ライター天野：いやあ素晴らしい神社でした。お次はどちらへ案内してくれるんですか？

大倉さん：次は「遊ゆう加計」ゆうサロンなんじゃけど、このあたりに住むお年寄りとか子どもたちも遊べるような場所なんよ。

ライター天野：あら、なんだか昔の校舎みたいな、かわいい建物ですね！

大倉さん：ほうじゃろぉ〜。でも実はここの目の前が裁判所で、ここは検察が入っとった場所なんよ。この中に、裁判にかけられた人が入れられとった牢屋があるんじゃ！独房ゆうんかね。今日は取材じぇけえ、特別に見せるで〜。

ライター天野：おお〜。空気が冷たくて、なんだかほんと、映画で見た牢屋そのままのような雰囲気だなあ。

大倉さん：ほうじゃろぉ。やっぱり牢屋じゃけえ、簡単に開けられんように鍵がすごいむつかしくなっとるんよ。多分今ではなかなか見られん部屋じゃねえ。次は、最後にうちのとっておきの秘密基地に案内するで！

加計印刷の秘密基地で
大倉さんが導く活版印刷の世界

ライター天野：おおお〜大倉さん！秘密基地の正体は、活版印刷の作業場ですね！

大倉さん：ふふふ、すごいじゃろぉ〜。加計印刷も昔はここで、活字を1つずつ拾って版を組んで刷って、新聞やら地元の広告物やらを作りよったんよ。

ライター天野：私、初めて活版印刷の作業場に入りました！大人の秘密基地みたい、めちゃくちゃかっこいいです。ここで活版印刷を体験することはできるんですか？

大倉さん：そうじゃね、前に、ワークショップをやったことがあるんじゃけどなかなかむつかしくてのぉ。今はそれをもっと簡単にできる方法がないか、考えよるところじゃけ～！
もしここを見たくなったら加計印刷に来てくれれば、誰でもいつでも案内するでぇ〜！

ライター天野：やったー！ありがとうございます。また遊びに来させてください！

大倉さん：いつでもウェルカムじゃ！

大倉さん激賞の3つの菓子屋にはじまり、神社や秘密の独房など、ディープな世界まで楽しむことができた今回。それぞれの魅力はもちろんですが、商店街を歩く中で、どこを歩いても目に入るカエルモチーフの街灯やマンホール、そして「ようきんさった！」と言わんばかりの「街ぐるみ博物館」の展示の数々も印象的でした。
あなたのまちの身近な商店街も、見方を変えればもっと愛すべきポイントが見えてくるのかもしれません。まずは加計本通り商店街へ遊びに来てみてはいかが？