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自然と共に暮らす人々に聞く、令和新時代の紅葉の楽しみ方と過ごし方

みなさんは、「紅葉(こうよう)の秋」と聞いて何を思い浮かべますか?

遠くに見える赤や黄色に美しく染まる山々、目の前で見上げる真っ赤なもみじを想像される方も多いのではないでしょうか。真紅に色づく山々や草木は壮大で美しく、誰もがその景色に目を奪われます。

しかし、楽しみ方や触れ方について知らない方が多いのも紅葉です。それらを知るには紅葉の色づきが美しい地域に住む人たちに聞くのが一番だと思ったので、実際に聞いてきました。

今回は、紅葉時期になると毎年多くの方が訪れる広島県にある紅葉スポット安芸太田町にある名所と、紅葉が日常にある風景と共に暮らす人たちに聞いた「紅葉狩り」だけではない新しい紅葉の楽しみ方や触れ方についてご紹介していきます。

令和の秋は、食欲、芸術、芸術だけではない「自分だけの秋」も探しに出かけてみませんか?

事前準備と移動から紅葉の楽しみは広がる

見頃を迎えた山々の景色へ足を運び鑑賞するのは、紅葉を楽しむ最も大きな醍醐味の一つです。

で・す・が、

「紅葉の景色を見に行こう!」という前にやっておくと良いこともたくさんあります。焦る気持ちを抑えて、まずは行く前の事前準備と目的地へ向かう移動中について確認しておきましょう。

HPやSNSなどで紅葉の写真をいくつか見ておこう

まずは、旅前の情報収集についてみていきましょう。

紅葉シーズンがピークになる前には、パンフレットやインターネットで綺麗な写真や動画を見る機会が多くなります 。紅葉スポットのある地域は、HPやSNSで地図や場所などの情報を発信しているのでチェックしておきましょう 。

そこへ行くことが決まっているようであれば、いいねやフォローしておきましょう。

目的地に着く前に紅葉の世界は広がる

次は、移動中についてを見ていきましょう。

紅葉シーズンになると、旅行先で宿泊したり、観光を楽しんだり、ぷらっと日帰りでドライブへ行ったりと人それぞれ。移動手段も車やバス、電車など使って目的地へ行きますが、そこへ向かう道中から楽しみは始まっていることをお忘れなく。

目的地に近づくにつれて、赤や黄色に染まった山々が次第に見えてきます。 窓越しに見えるゆっくりと動く景色をイスに身を預けながらぼ~っと眺めてみましょう。その時に聴きたい音楽もイメージしておくと、なお良しです。

目的地に着く前に、一息いれると良いことがおきるかも…

もうひとつだけ、移動中についてお話させて下さい。

直接目的地へ行く方も多いかと思いますが、実はこれが一番もったいないです。新鮮な情報は現地の方から入手しましょう。

紅葉に出会える地域には、多くの場合観光案内所や道の駅などがあるので立ち寄って、色づきの状況やおススメの場所を聞いてみましょう。「そんなとこあるんだ!」と知らなかったことを教えてくれるかもしれません。

また、そういった場所には紅葉や観光などの地図があったり、秋ならではのおいしい食べ物にも出会える可能性が高いです。 運転や移動の休憩がてら立ち寄ってみましょう。

人気の紅葉スポットになると、お手洗いへ行くのにも並ばないといけないということもあるので、こういった場所で事前にトイレを済ませ、コンビニエンスストアや自動販売機もあれば、飲み物や軽食を買って目的地へ向かいましょう。

と、観光情報などをご案内している団体の方が教えてくれました。

いつ?どこで?どのように?過ごしたいかを考えるのが大切

事前に情報を収集して、お手洗いも済ませ、地元の方からの情報もゲットして、目的地へ到着です。歩きながら楽しむ方法もたくさんあるのでひとつひとつ見ていきましょう。

まずはゆっくり歩いてみよう!

色んな木の葉が道の上に。落ち葉を踏む音も秋ならではの楽しみのひとつ

まずは、景色を見ながらゆっくり歩いて身体をならしていきましょう。何も考えず、ただ自然と一体になった感覚を味わいながら、ゆったりとした時間を過ごします。

写真撮影は大きな世界と小さな世界で楽しもう!

美しい景色を見ると、写真を撮影したくなります。せっかくの紅葉時期、色んな景色やその時のベストな瞬間を切り取ってみましょう。

見事に色づくもみじを、地面に広がるカラフルな落ち葉を撮影するのはこの時期ならではの楽しみ方です。

散った赤の葉と生きる緑の葉のコントラストが美しい

峡谷や滝など、大迫力の自然が一体となった紅葉の景色は一つの絵画のようです。

自然が生み出す圧巻の景色(場所:三段峡内にある『三段滝』)

大きな絵画のような世界、小さな小宇宙のミクロな世界どちらも見逃すことができません。

写真にではなく、心にその瞬間を大切に刻みたいという方は電子機器などは持たずに歩いてみるのも良いものです。

色づいている木や葉っぱにも触れてみよう!

紅葉をしているということは、植物は冬に向けて準備をしています。運が良ければ葉が風に舞う瞬間にも出会えます。その時「あ~日本人で良かった」と感じることができるかもしれません。

道端に落ちる葉にも風情を感じます。意識を向ける機会は少ないかもしれませんが、我々人間と同じで、葉っぱひとつひとつにも個性があります。

イロハモミジや楓(カエデ)など色んな葉がありますが、ギザギザの数や形が違う葉を探すのも楽しいです。

きっと数分前に旅立ったのだろう。という色鮮やかな赤い葉

まるで宝探しのように、他とは異なる特徴的な葉っぱを見つけてみましょう。探す時はワクワクして、見つけたときはうれしい気分になれます。どんぐりを見つけるとうれしくなるのは私だけでしょうか。

落ち葉がたくさんある場所では、こんな楽しみ方も。

地面一面に広がる、色鮮やかな落ち葉(場所:筒賀の大銀杏)

子どもの時のような気分に戻って、落ち葉を拾って振り上げてみましょう。これをやる時は、周りの方の迷惑にならないようにすることと空気感を読みながらやることをお勧めします。

それをやるのにおススメの場所は、すでにお気づきかとは思いますがイチョウで有名なスポットです。イチョウは地面一帯を黄色の絨毯に染め上げてくれるからです。

イチョウの葉を振り上げる子ども達

これをやる時は、写真や動画を撮影してみてください。撮影する側も撮影される側も必ず笑顔になれます。あと、1回だけでは終わらなくなることは先にお伝えしておきます。

恥ずかしいという人は、そっとすくって優しく落としてみましょう。

実際に葉っぱを振り上げる様子は下記動画の1分26秒あたりをご覧ください。

夕暮れ時の紅葉も見逃すのはもったいない

紅葉を見ると、あっという間に時間が経ってしまいます。夏に比べて秋は日の長さも短くなります。もっと見ていたいと思っても必ず日は暮れてしまいます。

夕焼けに染まりゆく紅葉の山々の色合いも美しいです。

夕日に染まる山々の景色、今日の終わりをゆっくりと教えてくれる。

「紅葉を満喫したいのであれば、どこの山がいつどんな表情になるのか、何度も通うのが一番じゃね。長年通っていても毎年気温や条件によって変化するけぇ。毎年同じじゃない姿こそが美しくて、楽しいんじゃけどね。」

と、長年山でガイドをしている方が教えてくれました。

そろそろお腹もすいてくる頃。少し冷えた体はご当地グルメや温泉で温めてあげましょう。

角度を変えるだけで、別の世界も広がる

紅葉を楽しめる時期は一年の中で見るとほんのわずかな期間です。また紅葉は一日ごとに表情を変化させます。

なかなか難しいかもしれませんが、一度だけはなく何度か足を運び「前回見た景色がどのように変化したんだろう?」と見てみるのも面白いです。

時期と標高で異なる色づき方も知っておこう

色を変化させる木々と緑のままの木々(場所:西中国山地、手前が深入山の頂上、遠い先には日本海)

山間部の紅葉は標高の高いエリアから順に色づいていきます。色づいた後に待っているのは落葉です。冬支度をする自然の世界にも身を寄せてみましょう

足を運んだ時期に少しだけ色づきが「もうちょい先だったかな~」という時は、標高の高いエリアへ足を運んでみましょう。「お~ここが今はキレイなんだ」という絶景に出会えるかもしれません。

スキー場がある場所は標高の高いエリア。広い道路も整備されています。 (場所:恐羅漢山)

標高の高いエリアは、低いエリアが紅葉に染まり始める頃一足先に落葉が始まっていることが多いです。

散りゆく様の美しさも紅葉時期ならではの楽しみ方

赤や黄色に染まる紅葉もきれいですが、散る時期や散った後の雰囲気も寂しさや儚さを感じることができます。それと同時に得る何かもあります。

紅葉の世界は一日にしてならず。ということです。

雰囲気を変えて楽しむ紅葉も気持ちが良い

ここまではドライブや実際に歩きながら触れる紅葉の世界をみてきましたが、最後にさらに角度を変えた紅葉の楽しみ方も見ていきましょう。

渡舟や遊覧船などに乗ると普段では見ることのできない角度で景色を楽しむことができます。時間帯によっては、水面に映る紅葉と光が何も言えない感情に出会えるかもしれません。

木々はブロッコリーのよう。真ん中あたりに見えるのが川に浮かぶ渡舟。(場所:三段峡内「黒淵渡舟」)

紅葉に色づく山で登山やトレッキングをしてみよう

黄金に輝く草原の山、軽めの運動には最適 (場所:深入山)

アップダウンのある山を登りながら色づく景色を感じてみたり、お弁当を持ってピクニックやハイキングをしながら自然に身をゆだねながら歩くのも気持ちが良いです。

木々のない草原の山ならではの景色や秋の植物達との世界を楽しめます。ススキなどの秋の植物と一緒に季節の移ろいを感じてみましょう。

紅葉時期には歩いても虫が少なくなることと、歩きやすい気温になるので各地域で紅葉を楽しみながら楽しむウォーキング大会なども開催されていることが多いです。

ご家族や友達同士だけでゆったりと五感を感じながらマイナスイオンを身体いっぱいに感じながらガイドさんと歩く「森林セラピー」にも最適の時期です。

紅葉をバックにアクティブに楽しもう

静かに紅葉を楽しむのも一つの楽しみ方ですが、アクティブに楽しむ方法もあります。紅葉が色づく地域には多くの場合ダム湖や湖(みずうみ)があります。

紅葉の山々に囲まれながら、カヤックやSUPを通して秋を感じるのも気持ち良く過ごせる時間の過ごし方です。

紅葉がきれいな場所には湖がある。水辺から見る紅葉も美しい。  (場所:龍姫湖)

安芸太田町でも期間限定で、カヤックやSUPで行くレイククルージングイベントが開催予定です。

イベントの詳細については、こちらから

紅葉に色づく湖の映像はこちらからご覧ください。

また、紅葉に色づく山々でする秋キャンプも楽しいです。

身体を動かしながら感じる紅葉の秋。きっといつもとは違う景色が見えてくるはず。しっかりと身体を動かした後は、温泉に入り疲れを癒せばリフレッシュ間違いなしです。

歴史や文化にふれながら秋を感じよう

文化や歴史のある場所、例えばお寺や神社、庭園などでも紅葉を楽しめる場所が多くあります。

普段とは異なるゆったりとした時間が流れる。(場所:吉水園)

実際にその場所へ足を運ぶと、数百年前にそこを作られた先人の想いを美しい景色や景観を見ながら想像してみるのも良いです。

秋の吉水園の映像はこちらからご覧下さい。

夜の紅葉ライトアップも欠かせない

色づいた木々の葉は、暗い中で光に照らされると一層鮮やかに映し出されます。

紅葉の時期は関東や関西の各地域で見頃になる時期にライトアップされます。夜の紅葉を目当てに行くのも良いですし、昼に紅葉狩りやアクティビティを楽しんだ後、見に行くこともできます。

樹齢1100年以上の大イチョウのライトアップは大迫力 (場所:筒賀の大銀杏)

安芸太田町では筒賀の大銀杏がライトアップされます、黄色の映える大きな銀杏の木も見逃せないスポットです。

と、アウトドアや自然遊びが大好き集団の皆さんが教えてくれました。

まとめ

今回は、紅葉が日常にある風景と共に暮らすローカルの人たちに聞いた「紅葉狩り」だけではない新しい紅葉の楽しみ方や触れ方についてお伝えしてきました。

飲み食ことも紹介してきましたが、まとめると3つのことが分かりました。

事前準備と移動から紅葉の楽しみが広がる

いつ?どこで?どのように?過ごしたいかを考えるのが大切

角度を変えるだけで、別の世界も広がるのが紅葉

これから秋となり美しい世界を見せてくれる日本の紅葉、四季のある日本ならではの景色、生涯で考えると数十回しか出会うことができない大切なひとときです。

ご家族やご夫婦、恋人や 大切な人と過ごす時間のご参考になれば幸いです。

食欲、芸術、芸術だけではない 「自分だけの秋」を見つけてみてくださいね。

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